世界有数のストックフォトライブラリー企業として、6億点以上の写真・映像素材を保有するGetty Images。世界中の企業・メディアに使用権ライセンスを提供している同社は、国内エンタープライズ企業への新規開拓において「決裁者にたどり着けない」という壁を抱えていました。
海外発のデータベースツールも、日本では情報精度に限界があり、代表電話はことごとく受付に遮断される。そんな状況を打破するために選んだのは、最先端テクノロジーとは対極にある「手紙」という手法でした。『キーマンレター』を導入して3年。着実に積み上げてきたアポイント獲得実績と、年間80万ドル超のパイプライン創出につながった日本独自のBDR戦略について、営業部 部長の高田倫明様とアカウントマネージャーの佐藤仁彦様に伺いました。
外資系企業で23年以上にわたり日本市場の事業成長を牽引。現在はエンタープライズおよび戦略アカウントを統括し、グローバル戦略と日本市場の実行を結びつける役割を担う。営業組織づくりと高付加価値な長期案件の創出を強みとする。
BtoBセールスのキャリアを経て、Getty Imagesのフィールドセールスとして参画。現在はアカウントマネージャーとして、国内エンタープライズ企業を対象とした既存顧客管理を担う。フィールドセールス3名のバックエンドとして、リードジェネレーションからマーケティング施策の立案まで、マーケティング担当と連携しながら推進している。
デジタルでは届かない「壁」。日本のエンタープライズ市場で直面した情報収集の限界
── 御社の事業内容と、佐藤様の役割について教えていただけますか。
佐藤様:Getty Imagesは、6億点以上の写真を保有する世界最大級のストックフォトライブラリーです。オリンピックやFIFAワールドカップをはじめとした公式スポーツイベントや、カンヌ国際映画祭・メットガラなどのオフィシャル撮影権を持ち、写真の使用ライセンスを世界中の企業・メディアに提供しています。私はアカウントマネージャーとして、国内エンタープライズ企業を対象とした既存顧客の対応を担当し、フィールドセールス3名のバックエンドとして、マーケティング担当と連携してリードジェネレーションの施策立案にも関わっています。
── 『キーマンレター』を導入する以前は、新規開拓においてどのような課題を感じていましたか?
佐藤様:最大の課題は、決裁者への接触手段が限られていたことです。海外ではLinkedInやZoomInfoといったツールで担当者情報を取得してアプローチするのが一般的ですが、日本企業のデータは情報量が少なく精度も低い。代表電話はほとんどのケースで受付に遮断されてしまいます。エンタープライズ営業では、なるべく上のレイヤーの方に直接アプローチしてトップダウンで話を進めることが基本ですが、電話では上のレイヤーになかなか届きません。精神的にも時間的にも非効率な状態が続いていました。
── 電話以外のリード獲得施策についてはいかがでしたか?
佐藤様:展示会は以前から活用していましたが、正直なところ頭打ちの感がありました。既にGetty Imagesを知っている方との接点はできても、新規で開拓したい国内エンタープライズ企業にはなかなかたどり着けなかったのです。Web問い合わせや電話問い合わせといったインバウンドに頼っている状態で、能動的な新規開拓の手段が足りていませんでした。

電話もメールも届かない相手には物理的な方法で。外資系企業が『キーマンレター』を選んだ理由
── 『キーマンレター』を知ったきっかけと、導入を決めた理由を教えてください。
佐藤様:インターネットで検索していたところ『キーマンレター』を見つけました。最初こそ疑問が浮かびましたが、逆に面白いとも直感したんです。Eメールマーケティングは受け取る側が能動的に選別できる時代になっていますが、物理的な手紙は、まずは手元に届く。それが決め手でした。営業部の部長と相談したところ、すぐに合意が取れてトントン拍子で導入の話が進みました。
高田様:展示会でひたすら名刺交換する必要がなく、狙ったエンタープライズ企業の、狙った部門・役職の方に能動的にアプローチできるというのが、営業としても非常に魅力的に映りました。
── 外資系企業として、本社への説明は必要だったのではないでしょうか?
佐藤様:マーケティング側からAPAC(アジア太平洋地域)チームへの説明が必要でした。海外にはそもそも手紙でアプローチするというサービス自体が存在しないため、最初は「なんだそれ」という反応でしたね。マーケティング予算を出す側としても、成果がトラッキングできることを条件に、まずはトライアルから承認をもらってスタートしました。
── トライアルを経て、継続を決めた理由は何でしたか?
佐藤様:継続を決めた理由は2つあります。架電チームの突破力と、アポイントの質の高さです。自社で架電しても代表電話から特定の部署に繋いでもらうのはまずお断りで、それが続くと精神的にもかなりきついものです。しかし、キーマンレターさんは直通番号を調査する部隊とクロージングする部隊に分業されていて、ターゲットの部署に直接アプローチしていました。さらに、商談時に「Getty Imagesとはどういう会社ですか」とおっしゃる方はほぼいません。ビジネスモデルやバリューをきちんと理解した上でアポイントを取ってくださっているため、自社でアポイントを取った場合と同等の質で商談に入ることができました。
APACのマーケティングリーダーから「この手紙の施策、海外でもできないのか」と言われるぐらいに注目されています。

営業担当を「提案」に集中させる。3年で実感した組織変革への貢献
── 3年間の取り組みを通じて、どのような成果が得られましたか?
佐藤様:アポイント獲得数は年々増加し、3年目には年間40件以上の規模まで拡大しました。国内を代表するエンタープライズ企業との商談が積み上がり、売上ベースでも年間80万ドル以上のパイプライン創出に大きく貢献しています。弊社のプロダクトは検討期間が長いケースも多いのですが、ある年に創出したパイプラインが翌年・翌々年にクロージングするケースも含めると、十分な投資対効果が出ていると感じています。
── 営業担当者の働き方にはどのような変化がありましたか?
佐藤様:リード獲得と提案活動が交互に行われていた断続的な状態から、提案活動に集中できる体制に変わりました。以前は案件が積み上がるとリード獲得が止まり、案件が一段落するとまたゼロからリードを作り直すという繰り返しでした。今はリード獲得をキーマンレターさんに担っていただいているので、営業はお客様の中長期計画やマーケティング・ブランディングの課題をしっかり調べた上で商談に臨めるようになりました。提案の質が上がったことが、商談の手応えにも表れています。
── 外資系企業として、キーマンレターとの相性をどう感じていますか?
佐藤様:外資系企業は日本市場での認知度が国内企業より低いという前提があります。テレビCMなど大規模なブランディング投資は行わず、BtoBマーケティングでは成果もパイプラインの金額で厳しく評価されます。そういう環境の中で、狙った国内エンタープライズ企業の、狙った部門・役職にピンポイントでアプローチできるという点は非常に価値が高かったです。
高田様:APACのマーケティングリーダーから「この手紙の施策、海外でもできないのか」と言われるぐらいに注目されています。それだけ日本市場における独自の有効性が証明されていると感じています。

「キーマンレターなしの営業は考えられない」。事業戦略の主軸となったBDR活用の今
── 現在、『キーマンレター』はGetty Imagesの営業活動の中でどのような位置づけになっていますか?
佐藤様:もはや欠かせない営業活動の一部です。キーマンレターなしの営業は考えられません。単なるマーケティング施策ではなく、何か新しいことに取り組む際にまず「キーマンレターを使って何かできないか」と考えるぐらい、活動の主軸になっています。アポイント獲得以外にも、顧客向けイベントの集客やイベントで得たリードへのフォロー架電、AIを活用した新商材のテスト訴求など、様々な場面で活用しています。
── 『キーマンレター』経由のリードをどう評価していますか?
高田様:最も評価しているのは、リードの質です。私どものターゲットである国内エンタープライズ企業の、しかも上位レイヤーの方にピンポイントでリーチできる。中小企業へのアポイントはほとんどなく、エンタープライズに特化してくれているところが何より信頼できます。自社ではなかなかたどり着けなかった大手企業の役員の方がレターを受け取り、社内に声がかかって商談につながり、イベントにも来ていただいて即契約という流れが生まれたケースもありました。そういった成功体験が積み重なっているからこそ、毎年継続させていただいています。
── 最後に、『キーマンレター』の導入を検討している企業へのメッセージをお願いします。
高田様:私たちも、導入当初はレターの文面をどう書けばいいかわからず試行錯誤の連続でした。ただ、手紙の文面から一緒に作り上げてきたことで今があります。長く使い続けることで、架電する方たちのサービスへの理解も深まり、成果も積み重なってきました。悩んでいる方も、まずは一歩踏み出していただけたらと思います。
佐藤様:デジタルがメインの今だからこそ、手紙という手法が逆に新しく機能します。キーマンレターは親展・個人名宛で送るため開封率が高く、受け取った方の記憶にも残りやすい。日本のエンタープライズ企業の意思決定層には、まだ紙の文化が根強く残っています。Eメールや電話での新規開拓に限界を感じているのであれば、ぜひ一度、物理的なアプローチを試してみてください。


